共同被告人は有罪が証明された共犯者という意味ではありません
共同被告人とは、同じ手続に被告人として関わる立場です。犯罪への関与がすでに証明されたという意味ではありません。各人の行為、認識、証拠は別々に判断します。一人が関与を認めても、ほかの人が否定している行為すべてが当然に証明されることにはなりません。誰のどの行為について述べているかを確かめる必要があります。
他人も知っていたはずだという推測と、本人の発言を聞いた、行動を見たという供述は、情報の出所が異なります。この違いは証明力に関わります。それとは別に、供述の取得と法廷での調査について守るべき手続も確認します。
裁量による分離と、必要な分離を区別する
第287条の1第1項は、裁判所が適当と考えるとき、職権または当事者・弁護人の申立てにより、共同被告人の証拠調べや弁論を決定で分離・併合できると定めます。調査の必要に応じた手続の構成であり、申立てだけで事件全体を必ず分ける規定ではありません。
第2項は、共同被告人の利益が相反し、被告人の権利保護の必要がある場合、証拠調べまたは弁論を分離しなければならないと定めます。利益相反と権利保護の必要を結び付けることが必要です。人数が多いというだけでは、この条件を説明できない場合があります。どの共同実施が誰の権利を妨げるのかを示すことで争点が明らかになります。
他の被告人の事件では人的証拠の規定が準用されます
第287条の2は、裁判所が一人の被告人の事件について別の共同被告人を調べる場合、その共同被告人に人的証拠の規定を準用すると定めます。自分の訴追事実を説明する被告人としての立場と、他の被告人の事件で人的証拠として調べられる場面は、同一事件だからといって一つにはできません。
準用の意味は、対応する手続で供述を調査・検討することです。調べられる人を先に有罪と扱うことでも、被告人の権利をすべて失わせることでもありません。誰の事件について何を尋ねるのか、証言拒絶に関わるのかを、それぞれ確認します。
自分への刑事責任につながる証言には拒絶の問題があります
第181条は、自分または法定の関係者が刑事訴追・処罰を受けるおそれがある証言の拒絶を認めます。第186条は、その場合に拒絶できる旨の告知を要求します。共同被告人である人に他人のことを尋ねても、自分の刑事責任と無関係になるとは限りません。
証人の宣誓に当たる具結にも規則があります。原則として命じなければなりませんが、16歳未満、または精神またはその他の知的機能の障害により意味と効果を理解できない人には命じられません。証人として調べるというだけで、すべての質問への回答と具結が無条件に必要になるわけではありません。
証言拒絶と事実の否認も異なります。前者は自己負罪につながる事項などへの回答を法に基づき拒む問題で、後者は事実内容の供述です。調査では権利と告知を適切に扱う必要があり、答えなかったことだけを別の被告人の指摘の承認と扱うことはできません。
分離しても指摘がすべて排除されるわけではありません
証拠調べや弁論の分離は、手続を整え権利を保護するためのものです。事件を取り消したり、共同被告人の供述すべてを証拠にできないと宣言したりする制度ではありません。個々の供述の証拠能力、調査方法、証明力は、それぞれの規則に従って判断します。
第156条第2項は、被告人または共犯者の自白を有罪の唯一の証拠とすることを禁じ、必要なほかの証拠で事実との一致を確かめるよう求めます。共犯者の自白が関わる場合、分離したというだけで補強されたとはいえません。手続の構成と犯罪事実の証明は別です。
自分の関与を全面的に否定して他人だけを指す人の発言も、共同被告人という名称だけで一文ずつすべてを共犯者の自白に分類できるわけではありません。まず、自分の犯罪事実を認めているのか、どの部分が他人に向けられた供述なのかを確かめます。その上で、対応する供述と証拠調べの規則を検討します。自白の補強が必要だという説明は、供述内容そのものの区別に代わるものではありません。
申立てでは衝突する利益と調査事項を示せます
分離を求める際は、対象の証拠調べ、誰と誰のどの利益が対立するか、共同実施がどの権利に影響するか、分けたい部分を具体化できます。相手を同席させないでほしいという一般的な要求より、第287条の1の条件を判断できる説明になります。
指摘の内容は、観察の出所、供述の違い、客観資料などから別に検討します。手続の保障は誰が真実を述べるかを先に決めません。各人の事件を、権利が守られる条件で個別に確かめるためのものです。