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警察は尿や血液を強制採取できるか:採尿・採血と身体検査の法定手続

勾引・逮捕されて捜査機関に連れて来られた被疑者らの指紋、唾液、尿の採取と、鑑定人による採血・身体検査には、台湾の刑事訴訟法上それぞれ異なる要件と救済手続があります。

内容更新 2026-10-26

要点

勾引・逮捕されて捜査機関に連れて来られた被疑者・被告人について、台湾の検察事務官、司法警察官または司法警察は、本人の意思に反して指紋、掌紋、足跡を採取し、写真を撮影できます。相当な理由があれば、毛髪、唾液、声紋に用いる声や呼気も採取できます(台湾刑事訴訟法第205条の2第1項)。尿には相当な理由と鑑定の必要性が必要で、原則として検察官の許可を受け、非侵襲的な方法で採取します。緊急時には先に採取できますが、24時間以内に検察官の許可を求めなければなりません(同条第2・3項)。緊急採尿に不服がある採取対象者は、10日以内に裁判所へ取消しを申し立てられます(第205条の4)。鑑定人による採血など身体に由来・付着する物の採取や身体検査には、裁判長、受命裁判官または検察官の許可が必要です(第204条、第205条の1)。

逮捕後、同意なしに指紋・唾液・呼気を採取できるか

勾引または逮捕されて捜査機関に連れて来られた人に限られます。検察事務官、司法警察官、司法警察(以下、司法警察等)は、犯罪状況の調査と証拠収集に必要な場合、勾引・逮捕されて捜査機関に連れて来られた被疑者・被告人の意思に反して指紋、掌紋、足跡を採取し、撮影、身長測定などを行えます。毛髪、唾液、声や呼気は、犯罪の証拠となり得る相当な理由がある場合に限り採取できます(台湾刑事訴訟法第205条の2第1項)。

勾引・逮捕そのものの手続と権利は「逮捕・勾引されたときの権利:現行犯、緊急勾引と24時間」、身体や携行品の捜索は「自宅の捜索・携帯電話の押収:令状、同意と押収」を参照してください。

警察は強制採尿できるか。検察官の許可は必要か

原則として検察官の許可が必要です。司法警察等が、尿は犯罪の証拠となり得る相当な理由があり、鑑定も必要と認める場合、勾引・逮捕されて捜査機関に連れて来られた被疑者・被告人の意思に反して、検察官の許可を受けたうえで非侵襲的な方法により採取できます(台湾刑事訴訟法第205条の2第2項前段)。同じ被疑者・被告人について相当な理由と鑑定の必要性があり、すぐに採尿しなければ証拠を有効に保全できない緊急の場合には、先に非侵襲的な方法で採取できます。ただし、採取後24時間以内に検察官の許可を求めなければなりません。検察官が許可すべきでないと判断した場合は、3日以内に取り消さなければなりません(同条第2項後段・第3項)。

検察事務官、司法警察官または司法警察は、尿が犯罪の証拠となり得る相当な理由と鑑定の必要性がある場合、勾引・逮捕されて捜査機関に連れて来られた被疑者・被告人の意思に反して、検察官の許可を受け、非侵襲的な方法で採取できる。直ちに採尿しなければ証拠を有効に保全できない緊急の場合は、先に非侵襲的な方法で採取できる。(台湾刑事訴訟法第205条の2第2項の訳)

台湾の全国法規資料庫の沿革によると、第205条の2は民国114年11月11日に改正公布され、第205条の3と第205条の4が新設されました。次の憲法法廷判決は、改正前の第205条の2のうち採尿に関する部分を審査したものです。

採尿許可書の記載事項と執行時の提示

採尿許可書には事件名、採取される被疑者・被告人、鑑定事項、執行機関と期間を記載し、検察官が署名します(台湾刑事訴訟法第205条の3第1・2項)。第205条の2第2項前段に基づく許可後の採尿では、許可書と身分を証明できる書類を提示しなければなりません。執行期間を過ぎた許可書では採尿できず、許可書を直ちに返還しなければなりません(第205条の3第3・4項)。

緊急採尿に不服があるときの裁判所への申立て

第205条の2第2項後段に基づき、緊急に許可なしで行われた採尿に不服がある採取対象者は、採取日から10日以内に管轄裁判所へ取消しを申し立てられます(台湾刑事訴訟法第205条の4第1・2項)。裁判所は、採尿がすでに終わり申立ての利益がないという理由で却下できません。ただし、この申立てに対する裁判所の決定には抗告できません(同条第2・4項)。

採取を受けた者は、検察事務官、司法警察官または司法警察が第205条の2第2項後段に基づいて行った採取に不服がある場合、管轄裁判所へ取消しを申し立てられる。申立期間は採取日から10日とする。裁判所は、すでに執行が終わり申立ての利益がないとの理由で却下できない。(台湾刑事訴訟法第205条の4第1・2項の訳)

鑑定人の採血・身体検査には誰の許可が必要か

裁判長、受命裁判官または検察官の許可が必要です。鑑定人は、鑑定に必要な場合、許可を受けて血液など身体に由来または付着する物を採取し、指紋・筆跡の採取や撮影もできます(台湾刑事訴訟法第205条の1第1項)。身体検査にも同じ許可が必要です(第204条第1項)。

鑑定人は鑑定に必要な場合、裁判長、受命裁判官または検察官の許可を受けて、分泌物、排泄物、血液、毛髪その他身体に由来・付着する物を採取し、指紋、足跡、声、筆跡の採取、撮影など類似の行為をすることができる。(台湾刑事訴訟法第205条の1第1項の訳)

許可は原則として許可書によりますが、裁判長、受命裁判官または検察官の面前で行うときは例外です。許可書には事件名、検査対象の身体、鑑定事項、鑑定人の氏名、執行期間を記載します。捜査中は検察官、公判中は裁判長または受命裁判官が署名し、身体検査に適切な条件を付けることもできます(第204条の1)。採血などの処分は、同条第2項の許可書に明記しなければなりません(第205条の1第2項)。鑑定人は執行時に許可書と身分証明書類を提示しなければなりません(第204条の2第1項)。

正当な理由なく身体検査を拒むとどうなるか

被告人以外の人が正当な理由なく第204条第1項の身体検査を拒んだ場合、3万ニュー台湾ドル以下の過料を科すことができます(台湾刑事訴訟法第204条の3第1項)。正当な理由なく同項の処分を拒む場合、裁判長、受命裁判官または検察官は鑑定人を伴って実施でき、検証に関する規定を準用します(同条第2項)。正当な理由があるかは、個別の事情によります。

飲酒運転事故での強制採血にも同じ規定が適用されるか

事故を起こした飲酒運転者が呼気検査を拒み、または検査できない場合の血液検査には、台湾道路交通管理処罰条例第35条にも規定があります。次の判決が審査したのは民国102年1月30日改正公布の同条第5項で、民国108年4月17日に第6項へ移されました。その後も改正があり、全国法規資料庫は一部の改正条文について施行日を行政院の命令で定めると注記しています。個々の事件には行為時に効力のある版を確認する必要があります。飲酒運転の刑事責任は「飲酒運転の公共危険罪:呼気検査の基準・手続と処理」を参照してください。

採取後に許可書と救済期限を確認する

採尿・採血・身体検査は勾引や逮捕後の短時間に行われることがあります。事後に、裁判官または検察官の許可が必要だったか、許可手続と許可書の記載が法定要件を満たすかを確認できます。緊急採尿の取消しを10日以内に申し立てるかを検討するときも、弁護士に相談できます。

採尿や採血を求められたら、採取日と許可書の内容を控えてください。緊急採尿の取消しを求める場合は、採取日から10日以内に裁判所へ申し立てる必要があります。

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