本記事は台湾法に基づきます。相談は中国語で行いますが、通訳の手配についてご相談ください。
不注意で人にけがをさせた場合は、1年以下の有期徒刑(台湾の有期の自由刑)、拘役(短期の自由刑)または10万台湾ドル以下の罰金です。重傷を負わせた場合は、3年以下の有期徒刑、拘役または30万台湾ドル以下の罰金となります。過失傷害は親告罪で、告訴できる人(通常は被害者)が犯人を知ったときから6か月以内に告訴しなければなりません。告訴は第一審の弁論が終わるまで取り下げられますが、取り下げた後に告訴し直すことはできません。示談や賠償は、裁判所が刑を決めるときに考慮する事情の一つですが、それで結果が約束されるわけではありません。
交通事故の過失傷害は親告罪ですか?6か月の告訴期間はいつから数えますか?
刑法第284条の過失傷害罪は、第287条で親告罪とされています。告訴は、告訴できる人が犯人を知ったときから6か月以内にしなければなりません。告訴できる人が複数いる場合、そのうち一人が期間を過ぎても、他の人には影響しません(刑事訴訟法第237条)。
第二百七十七條第一項、第二百八十一條及第二百八十四條之罪,須告訴乃論。但公務員於執行職務時,犯第二百七十七條第一項之罪者,不在此限。(刑法第287條)
〔非公式要約〕刑法第287条は、第277条第1項、第281条、第284条の罪を親告罪としています。ただし、公務員が職務中に第277条第1項の罪を犯した場合は親告罪になりません。
告訴乃論之罪,其告訴應自得為告訴之人知悉犯人之時起,於六個月內為之。得為告訴之人有數人,其一人遲誤期間者,其效力不及於他人。(刑事訴訟法第237條)
〔非公式要約〕刑事訴訟法第237条は、告訴できる人が犯人を知ったときから6か月以内に告訴すること、告訴できる人が複数いる場合は各人の期間が別々に扱われることを定めています。
過失傷害の刑はどのくらいですか?重傷の場合はどうなりますか?
不注意で人にけがをさせた場合は、1年以下の有期徒刑、拘役または10万台湾ドル以下の罰金です。重傷を負わせた場合は、3年以下の有期徒刑、拘役または30万台湾ドル以下の罰金になります。
因過失傷害人者,處一年以下有期徒刑、拘役或十萬元以下罰金;致重傷者,處三年以下有期徒刑、拘役或三十萬元以下罰金。(刑法第284條)
〔非公式要約〕台湾刑法第284条は、過失でけがをさせた場合と、過失で重傷を負わせた場合とで、それぞれ異なる法定刑を定めています。
「過失」があったかどうかは、どう判断されますか?
刑法第14条は、わざとではなくても、その状況で注意すべきであり、注意もできたのに注意しなかった場合を過失としています。結果が起こり得ると予見しながら、起こらないと思い込んでいた場合も過失です。交通事故では、道路状況、信号、ドライブレコーダーの映像などを総合して、注意義務に違反したかどうかを判断します。
行為人雖非故意,但按其情節應注意,並能注意,而不注意者,為過失。行為人對於構成犯罪之事實,雖預見其能發生而確信其不發生者,以過失論。(刑法第14條)
〔非公式要約〕刑法第14条は、注意すべきで注意できたのに注意しなかった場合と、結果を予見しながら起こらないと確信していた場合を、過失として定めています。
交通事故の鑑定結果は、実務でよく使われる証拠の一つです。鑑定の申請や審査の手続きについては、担当の機関か弁護士に直接確認することをお勧めします。
警察や検察から通知が届いたら、どんな手続きになりますか?
警察から出頭通知が届いたときの対応は警察から出頭通知が届いたら、地方検察署での取調べの流れと準備は被疑者として検察から呼出状を受けたらをご覧ください。
示談や調停が成立すれば、事件は終わりますか?
自動的に終わるとは限りません。親告罪なので、告訴人は第一審の弁論が終わるまで告訴を取り下げることができますが、一度取り下げると告訴し直すことはできません。告訴人が告訴を取り下げない場合でも、示談、賠償、謝罪といった犯行後の態度は、裁判所が刑を決めるときに考慮しなければならない事情の一つです(刑法第57条第10号「犯罪後の態度」)。ただし、それで特定の刑や緩起訴(日本の起訴猶予に近い台湾の処分。ただし猶予期間を定め、守るべき条件を付けられる点が異なります)が約束されるわけではありません。
告訴乃論之罪,告訴人於第一審辯論終結前,得撤回其告訴。撤回告訴之人,不得再行告訴。(刑事訴訟法第238條)
〔非公式要約〕刑事訴訟法第238条は、親告罪の告訴は第一審の弁論終結前まで取り下げられること、取り下げた人は再び告訴できないことを定めています。
刑事責任とは別に、損害賠償も負うことになりますか?
負う可能性があります。刑事手続きで決まるのは刑事責任だけです。被害者は別に民法の不法行為に基づいて損害賠償を請求でき、刑事事件が起訴された後であれば、附帯民事訴訟(刑事裁判に付随して賠償を求める手続き)を起こすこともできます。請求の方法や時効、財産の保全については、被害金の回収と附帯民事訴訟の解説のうち、附帯民事訴訟の説明が参考になります。詐欺事件を例にした記事ですが、附帯民事訴訟の手続きの決まりは同じです。
事故資料と示談・告訴の期限
警察や検察から通知が届いたとき、過失の割合や鑑定結果に納得できないとき、示談の条件を考えているときは、どう対応するかを決める前にご相談ください。この記事は一般的な説明で、個別の事件についての法的意見ではありません。
