本記事は台湾法に基づきます。相談は中国語で行いますが、通訳の手配についてご相談ください。
投資詐欺かもしれないと思ったら、まず追加の送金を止め、証拠を残し、すぐに165か警察に通報して、送金先の口座のことを相談してください。そのうえで、刑事告訴や財産の保全を検討します。お金を止められるかどうかは、そのお金がまだ相手の口座に残っているか、銀行と警察の連絡がどれだけ早いかにかかっています。「代わりに取り戻します」と持ちかけてくる相手の多くは、二次詐欺です。
1.送金を止め、証拠を残す
おかしいと感じたら、すぐに追加の送金をやめてください。そのうえで、投資を勧めてきた相手とのやり取り(LINEやSNSのメッセージ、通話の録音)、送金や振込の記録、投資サイトのURLと画面のスクリーンショット、相手のアカウント名・電話番号・送金先口座などの情報を保存します。元のデータは消さないでください。後で銀行や警察に提出できます。
2.すぐに通報する
台湾の警察は、詐欺相談ホットライン165で相談と通報を受け付けています。110への電話、警察署や交番での届出、165のオンライン通報も使えます。警察の案内によると、165への通話は固定電話と中華電信の携帯電話からは無料で、ほかの通信会社の携帯電話からは1分あたり1台湾ドルかかります。165のオンライン通報を使った場合は、担当者が行きやすい警察署や交番に引き継ぎ、その後の手続きはそこで進めます。
送金先がはっきりしていて、お金がまだ相手の口座に残っている可能性があるなら、営業時間中に、どこでもよいので預金を扱う金融機関の窓口へ本人が直接行ってください。詐欺に遭ったことと送金の内容を伝え、申告書に署名したうえで165に電話します。「金融機構及提供虛擬資產服務之事業或人員防制詐欺犯罪危害應遵循事項辦法」(金融機関などが詐欺被害を防ぐために守るべき事項の規則)第28条第1・3項により、警察は2時間以内にその金融機関に来て届出を受け付けます。
3.送金先口座が保留されたか確認する
存款業務機構接獲前一存款業務機構、電子支付機構或虛擬資產服務商之通報後,應就被通報之受款金額進行圈存;如帳戶餘額小於被通報之受款金額,則圈存帳戶目前餘額(金融機構及提供虛擬資產服務之事業或人員防制詐欺犯罪危害應遵循事項辦法第30條第1項)。
〔非公式要約〕所定の通報を受けた預金取扱機関は、通報された受取金額を保留します。口座の残高がそれより少ないときは、その時点の残高を保留します(金融機構及提供虛擬資產服務之事業或人員防制詐欺犯罪危害應遵循事項辦法第30条第1項)。
警察は保留から48時間以内に事実を確認し、その口座を警示口座(取引停止措置を受けた口座)にするか、保留を解くかを金融機関に知らせます。期限までに連絡がなければ、金融機関は保留を解除します(第30条第3・4項)。お金がすでに別の口座に移されていれば、最初に送金を受けた金融機関が、次の送金先の金融機関や暗号資産サービス事業者に通報し、資金を追跡します(第27条第1項)。お金を止められるかどうかは、それがまだ口座に残っているかで決まり、銀行の内部の手続きを被害者が指示することはできません。
4.法的な手続きを検討する
犯罪の被害者は、検察官か司法警察官に、書面または口頭で告訴できます(刑事訴訟法第232条、第242条第1項)。自分や第三者のものにする目的で人をだまし、お金や物を渡させる行為は、刑法第339条第1項の詐欺罪にあたり、5年以下の有期徒刑が定められています。インターネットを使って不特定多数に向けて行うなど、特定の手口による場合は、第339条の4でより重く処罰されることがあります。附帯民事訴訟(刑事裁判に付随して賠償を求める手続き)は、刑事事件の起訴後から第二審の弁論終結前までに提起できます。ただし、第一審の弁論終結後から上訴を提起する前までの間は提起できません(刑事訴訟法第487条第1項、第488条)。相手が財産を隠しそうなときは、要件を満たせば仮差押えで財産を確保できます(民事訴訟法第522条第1項、第523条第1項)。詳しくは被害金を取り戻す方法の解説をご覧ください。
5.二次詐欺に注意する
警察は、ハッカーや法律事務所を名乗って「だまし取られたお金を取り戻せる」と持ちかけるのは二次詐欺の手口だと注意を呼びかけています。こうした相手にだまされてしまったときは、すぐに警察に届け出て捜査してもらってください。素性のわからない業者には頼まず、被害金の回復は正規の法的手続きで進めましょう。
出典:台湾警察165全民防騙網:二次詐欺に関する注意喚起 ↗(2024年1月12日公開、2024年1月29日更新)。
証拠と資金の所在を整理する
被害額が大きいとき、相手の身元や財産の手がかりが見えてきたとき、附帯民事訴訟や仮差押えを考えているときは、早めにご相談ください。証拠で何を示せるか、どの手続きをどの順で進めるかを一緒に確認します。この記事は一般的な説明で、個別の事件についての法的意見ではありません。
