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判決確定後の刑事再審と非常上訴

台湾の刑事再審と非常上訴は、申立人、管轄裁判所、法定要件と審査手続が異なります。

内容更新:2026-10-26

要点

刑事判決が確定した後も、台湾の刑事訴訟法には再審と非常上訴の手続があります。再審には法定の事由が必要です。たとえば新たな事実や証拠が見つかり、有罪判決を受けた人について無罪、免訴、刑の免除、または原判決が認定した罪名より軽い罪名による判決が相当と認められる場合です(第420条第1項第6号)。判決をした原審裁判所に申し立てます(第426条)。非常上訴はその事件の審判が法令に違反する場合に、最高検察署の検察総長が最高裁判所に提起します(第441条)。その判決の効力は原則として被告人には及びません(第448条)。実際に再審が開始されるか、非常上訴が提起されるかは、個別の事実と証拠によります。

判決確定後に使える救済手続は?

台湾の刑事訴訟法は、判決確定後の手続として「再審」(第5編)と「非常上訴」(第6編)を設けています。要件も申立人も異なります。再審には第420条、第421条または第422条の事由が必要で、判決をした原審裁判所が管轄します(第426条第1項)。非常上訴は「その事件の審判が法令に違反する」場合に、最高検察署の検察総長が最高裁判所に提起します(第441条)。

刑の執行が終わった後や、すでに執行を受けなくなった後も再審を申し立てられます(第423条)。ただし第421条を根拠とする申立ては、判決送達後20日以内に行わなければなりません(第424条)。

判決を受けた人に有利な再審の法定事由

有罪判決が確定した後は、第420条第1項の六つの事由のいずれかが必要です。原判決の根拠となった証拠物が偽造・変造と証明されたこと、証言・鑑定・通訳が虚偽と証明されたこと、有罪判決を受けた人が虚偽の告訴を受けたと証明されたこと、根拠となった裁判が確定裁判によって変更されたこと、事件に関与した裁判官・検察官・検察事務官・司法警察官または司法警察がその事件に関して犯した職務上の犯罪が証明され、あるいは同事件での違法な職務懈怠により懲戒処分を受け、それが原判決に影響し得ること、そして新たな事実・証拠の発見です。第1号から第3号および第5号については、確定判決による証明、または証拠不足以外の理由で刑事訴訟を開始・続行できない場合に限られます(同条第2項)。

新たな事実・証拠には、判決確定前から存在・成立していたのに調査・考慮されなかったものと、確定後に初めて存在・成立したものが含まれます(同条第3項)。第三審に上訴できない事件で第二審の有罪判決が確定し、判決に影響し得る重要な証拠を見落としていた場合も再審を申し立てられます(第421条)。

新たな事実または新証拠を発見し、それ単独で、または従前の証拠と総合して判断すると、有罪判決を受けた人に無罪、免訴、刑の免除、または原判決の認定した罪名より軽い罪名による判決をすべきと認められる場合。(台湾刑事訴訟法第420条第1項第6号の訳)

台湾の憲法法廷の112年憲判字第2号判決は、この号の「刑の免除を受けるべき」の範囲を判断しました。判決理由は、「刑を免除できる」「刑を減軽または免除できる」といった裁量的な規定は判断対象ではないとも述べています。

再審が判決を受けた人に不利になる場合

あり得ます。法律は判決を受けた人に不利な再審も認めます。有罪、無罪、免訴または不受理の判決が確定した後、第422条所定の事由がある場合です。たとえば、無罪または相当な刑より軽い刑の判決を受けた人について、訴訟内外での自白または確実な新証拠の発見により、有罪またはより重い刑の判決をすべき犯罪事実があると認めるに足りる場合には、再審を申し立てられます。

この申立てができるのは管轄裁判所に対応する検察署の検察官と私訴人だけで、私訴人は第422条第1号の場合に限られます(第428条第1項)。判決確定後、刑法第80条第1項の期間の半分が過ぎると申し立てられません(第425条)。一方、判決を受けた人に有利な再審で有罪判決を言い渡す場合、原判決より重い刑にはできません(第439条)。

誰が、どの裁判所に再審を申し立てるか

判決を受けた人に有利な再審は、管轄裁判所に対応する検察署の検察官、判決を受けた人、その法定代理人または配偶者が申し立てられます。本人が死亡した場合は、配偶者、直系血族、三親等以内の傍系血族、二親等以内の姻族、または家長・家族も申し立てられます(第427条)。

再審の管轄は判決をした原審裁判所です。第三審で確定した判決は、第三審裁判所の裁判官に第420条第1項第5号の事由がある場合を除き、第二審裁判所が管轄します(第426条第1項・第3項)。申立書に理由を書き、原判決の写しと証拠を添えて管轄裁判所に提出します(第429条)。弁護士を代理人に選任することもできます(第429条の1)。申立て自体に刑の執行を停止する効力はありませんが、検察官は再審の裁定前に停止を命じることができます(第430条)。

裁判所は再審申立てをどう審査するか

裁判所は手続上の要件を先に、再審事由の有無を次に審査します。手続に違反する申立ては裁定で棄却しますが、補正できる場合は期限を定めて先に補正を命じなければなりません(第433条)。再審事由がなければ裁定で棄却し(第434条第1項)、あれば再審開始の裁定をしなければなりません(第435条第1項)。

明らかに不要な場合を除き、裁判所は申立人と代理人に出頭を通知し、検察官および判決を受けた人の意見を聴かなければなりません(第429条の2)。申立人は理由を示して証拠調べを申し立てられ、裁判所も職権で調べられます(第429条の3)。棄却の裁定は送達後10日以内、再審開始の裁定は3日以内に抗告できます(第434条第2項・第435条第3項)。開始裁定が確定すれば、裁判所はその審級の通常手続で改めて審判します(第436条)。

裁判所が再審事由なしと認めたときは、裁定で棄却しなければならない。……第1項の裁定後は、同一の理由で再び再審を申し立てることはできない。(台湾刑事訴訟法第434条第1項・第3項の訳)

原確定裁判に関与した裁判官が自ら回避すべきかについては、憲法法廷112年憲判字第14号判決も参照してください。

非常上訴とは?本人が直接提起できるか

非常上訴は、判決確定後にその事件の審判が法令に違反すると判明した場合、最高検察署の検察総長が最高裁判所に提起する救済手続です(第441条)。提起権者は検察総長です。検察官が違法を発見した場合、意見書を作成して事件記録と証拠物を検察総長に送り、非常上訴の提起を求めなければなりません(第442条)。第6編は、判決を受けた人が最高裁判所に自ら非常上訴を提起することを認めていません。

判決の確定後、その事件の審判が法令に違反すると判明したときは、最高検察署の検察総長は最高裁判所に非常上訴を提起できる。(台湾刑事訴訟法第441条の訳)

非常上訴は理由を記した非常上訴書を最高裁判所に提出します(第443条)。判決は口頭弁論を経ずに行われ(第444条)、最高裁判所の審査は非常上訴の理由で指摘された事項に限られます(第445条第1項)。

非常上訴に理由がある場合、被告人への効力は?

非常上訴の判決は、原則として被告人に効力が及びません(第448条)。例外として、原判決が法令に違反し被告人に不利な場合は事件について別の判決をしなければなりません(第447条第1項第1号ただし書)。また、裁判権がないと誤認して不受理とした場合や被告人の審級上の利益を守る必要がある場合は、原判決を取り消し、原審裁判所に判決前の手続から改めて審判させることができます(同条第2項)。

非常上訴に理由があり、原判決が法令に違反するときは違反部分を取り消し、訴訟手続が法令に違反するときはその手続を取り消します(第447条第1項)。同条第2項による再審判では、原確定判決より重い刑を言い渡せません。理由がなければ判決で棄却します(第446条)。

非常上訴の判決は、前条第1項第1号ただし書および第2項による場合を除き、その効力は被告人に及ばない。(台湾刑事訴訟法第448条の訳)

新たな事実・証拠と法令違反を整理する

再審の申立書には理由と証拠が必要です。非常上訴は審判の法令違反に限られ、提起するかどうかは検察総長が決めます。新たな事実・証拠と該当し得る事由を整理する段階で相談できます。

判決が確定し、再審や非常上訴の可能性を確認したい場合は、判決書と新たな事実・証拠を整理してご相談ください。

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