部門会議で、皆の前で業績を批判する
上司が毎週の定例会議で、特定の社員の業績を何度も名指しで批判しています。
- 批判の内容は仕事の成果に限られているか?
- 言葉遣いや場面は、必要で妥当なものだったか?
- 頻度や続いた期間はどうか、特定の人だけが対象になっていないか?

台湾では、職業安全衛生法に設けられた職場いじめ防止の規定が2026年7月1日に施行されました。雇用主は「職場霸凌防治措施準則」(職場いじめ防止措置準則)に沿って申立てを受理し、調査し、決定を出さなければなりません。下のツールは、企業規模ごとに各段階の期限と防止義務をまとめたもので、人事・法務のご担当者が進み具合を管理するのにお使いいただけます。
「職場霸凌防治措施準則」(2026年7月1日施行)をもとに作成・2026年9月24日更新
月単位の期限は、準則に従って暦日で数えます。この試算でいう「営業日」は、土曜と日曜だけを除いた日です。台湾の祝日や振替出勤日は、実際のカレンダーに合わせて調整してください。調整手続き(当事者間の話合いによる解決の手続き)にかかった期間は、調査報告書の作成期限に含まれません。
| 企業規模 | 決定までの期限 | 根拠 |
|---|---|---|
| 30人未満 | 申立てを受けた日の翌日から3か月(1か月延長可) | 第21条第1項 |
| 30~99人 | 申立てを受けた日の翌日から4か月(1か月延長可) | 第21条第2項 |
| 100人以上 | 調査班を設置した日の翌日から2か月以内に報告書を作成(1か月延長可)し、報告書の完成から1か月以内に決定 | 第14、17、18条 |
徐嘉駿弁護士|職場いじめ申立ての処理期限試算(準則に基づく参考値)
申立てを受けた日と企業規模を入力してください(日付の初期値は今日です)。結果は印刷して、社内の稟議書に添付できます。
準則をもとにした確認項目です。主管機関の判断を示すものではなく、採点もしません。
徐嘉駿弁護士|職場いじめ防止義務のセルフチェック(準則に基づく確認項目で、主管機関の判断ではありません)
確認済み 0 / 14 項目
雇用主は、防止措置、申立ての受理、調整、調査、再審査請求について、処理の経過と結果を記録し、3年間保存しなければなりません(第26条)。このチェックは、主管機関や労働検査機関の判断に代わるものではありません。
申立てを受けた日から10営業日以内に受理するかどうかを決め、書面で通知します。受理した日の翌日から7営業日以内にシステムに登録し、申立人にも知らせます(第10、11条)。
従業員100人以上の場合は、受理から15営業日以内に3人以上の調査班を設置します。外部の専門家を半数以上とし、いずれの性別も3分の1以上にしなければなりません(第14条)。調査担当者自身が当事者である場合や、当事者と配偶者・四親等内の血族などの法定の関係にある場合は、自ら回避しなければなりません。そのほか、具体的な事実から公正さを欠くおそれがあるときは、当事者が書面で回避を申し立てることができ、雇用主が判断します(第15条)。
当事者には書面で通知します。聞き取りは、録音または録画をしながら記録を作成します。当事者どうしを対面させて言い分を突き合わせる(対質)ことはできず、身元に関わる情報は秘密にしなければなりません(第16条)。
決定後10営業日以内に書面で通知し、再審査請求の方法も伝えます。当事者は、書面通知を受けた翌日から30日以内に、1回だけ再審査を請求できます。申立人に不利益な取扱いをしてはなりません。ただし、申立人が悪意で事実をでっち上げたと証明された場合は別です(第18、20、22条)。
以下は一般的な想定事例です。徐嘉駿弁護士が担当した事件ではなく、何らかの認定結果を示すものでもありません。
上司が毎週の定例会議で、特定の社員の業績を何度も名指しで批判しています。
ある社員から、自分の職務に関わる会議に何週間も続けて呼ばれていないという訴えがありました。
申立てを受けて、会社は当事者が顔を合わせないよう、申立人を別の部署に異動させました。
防止義務に違反すると、主管機関が過料を科します。事業の規模や性質、違反の程度によっては、法定の上限額の2分の1まで過料を上乗せできます(第43条、第45条)。
| 違反の内容 | 過料(新台湾ドル) | 根拠 |
|---|---|---|
| 直ちに有効な措置を講じない、定められたとおりに調査・処理や登録をしない、など(一部は、期限を定めた是正の通知を受けても改善しなかった場合に限る) | 3万~75万加重すると最高112.5万 | 第45条 |
| 防止義務や、直ちに有効な措置を講じる義務に違反し、従業員が職業病や業務に関連する病気になった | 5万~300万加重すると最高450万 | 第43条第1項第3号 |
| 事業の最高責任者自身が職場いじめをしたと認定された | 1万~100万 | 第46条第1項 |
また、調査結果が準則に違反し、手続きに重大な欠陥があると認められた場合、主管機関や労働検査機関は調査のやり直しを求めることができ、雇用主はこれを拒めません(職業安全衛生法第22条の2第5項)。
徐嘉駿弁護士は、製造、テクノロジー、エネルギー、化学工業、物流、海運、清掃サービス、社会福祉施設などの業種で、職場いじめとセクシュアル・ハラスメントの防止講座を担当してきました。実務では、複数の職場セクハラ調査で調査委員を務めたほか、職場いじめの新法の施行以来、10件を超える職場いじめの調査・相談に関わっています。調査では、手続きの公正、守秘、手続きの適法性を重視しています。
講座と調査の経験を見る →