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職場いじめの申立てを受けた雇用主の調査手続き

職場いじめの申立てを受けた企業には、受理、調査、決定、再審査の各段階に手続き上の義務があります。調査体制などの要件は事業場の人数によって異なります。

更新日 2026-10-26

本記事は台湾法に基づきます。相談は中国語で行いますが、通訳の手配についてご相談ください。

主な期限
  • 受理するかどうかの決定申立てを受けた日から10営業日以内(第10条)
  • システムへの登録受理した日の翌日から7営業日以内。申立人にも通知(第11条)
  • 調査班の設置従業員100人以上の場合、受理から15営業日以内(第14条)
  • 調査報告書調査班の設置の翌日から2か月以内。必要なら1か月延長可(第17条)
  • 決定報告書の完成から1か月以内。30人未満の企業は申立ての翌日から3か月以内、30~99人の企業は4か月以内(第18・21条)
  • 記録保存3年間(第26条)

従業員数によって変わる義務

従業員数主な義務
10人以上申立て窓口を設け、職場の目立つ場所に掲示する(第5条)。
30人以上さらに、防止措置、申立て、懲戒に関する規程を定めて掲示し、担当部署を指定し、研修を行う(第6条)。申立てを処理する部署を設け、3人以上とし、いずれの性別も3分の1以上にする(第9条)。
100人以上さらに、受理から15営業日以内に調査班を設置する(第14条)。

人数は、雇われて働き、賃金を受けている人で数えます。事業場が複数の地域に分かれている場合は、地域ごとに数えます(第3条)。

申立ての受理と不受理

申立ては口頭、メール、書面のいずれでもできます。口頭やメールで受けた場合は、担当者が内容を記録し、申立人に確認してもらいます(第8条)。雇用主は申立てを受けた日から10営業日以内に受理するかどうかを決め、書面で通知します。受理しない場合は理由を示さなければなりません(第10条)。受理した日の翌日から7営業日以内に、定められた方法でシステムに登録し、申立人に知らせます(第11条)。

受理しないことができるのは、職場いじめに関する申立てでない場合、具体的な内容がない場合、実名や本人を特定できる情報がない場合、同じ件をすでに不受理とした、または最終的に処理済みの場合、申立てが取り下げられた場合、申立ての期限を過ぎた場合です(第10条第2項)。

いじめを知ったら、すぐに取るべき措置

申立てによって知った場合は、申立人の意向を踏まえて当事者を引き離すなどの措置を取り、申立人を不利に扱ってはなりません。必要に応じて法律・医療・心理面の支援を提供するか紹介し、調査を始め、結果に応じて行為者を懲戒するなど適切に対処します(第7条)。申立て以外のきっかけで知った場合も、関係者に話を聞いて事実を確かめ、いじめを受けた従業員に、どんな権利を主張できるかを伝えます。

申立人が望めば、調整(話合いによる解決)もできます

調整に進むかどうかは、申立人の希望で決まります。調整担当者は、当事者の同意を得て選びます。どちらかが望まなくなったときや、調整を始めてから1か月たっても合意できないときは、調整を打ち切って調査を続けます(第13条)。調査の途中で調整にかかった期間は、調査報告書の期限に数えません(第17条)。

調査の進め方

  • 調査班(従業員100人以上):3人以上で構成し、外部の専門家を半数以上、いずれの性別も3分の1以上とします。社内のメンバーは、いじめ防止の研修を3時間以上受けていなければなりません(第14条)。
  • 回避:当事者本人や、当事者と法定の親族関係にあるメンバーは、自ら回避しなければなりません。公正さを欠くおそれがある場合は、当事者が回避を申し立てることもできます(第15条)。
  • 手続き:当事者には書面で通知します。聞き取りは、録音または録画をしながら記録を作成します。当事者どうしを対質(直接向き合わせて言い分を突き合わせること)させてはならず、証拠を保全し、身元に関わる情報は秘密にします(第16条第1項)。
  • 期限:調査班を設置した日の翌日から2か月以内に報告書を仕上げます。必要なら1か月延長できますが、当事者への通知が必要です(第17条)。

決定、懲戒、再審査請求

申立てを処理する部署は、報告書の完成から遅くとも1か月以内に決定します。決定には、メンバーの半数以上の出席と、出席者の過半数の賛成が必要です(第18条)。決定から10営業日以内に、再審査請求の方法と期限を添えて、当事者に書面で通知します。

いじめが事実と確認されたら、雇用主は事情の重さに応じて、行為者を適切に懲戒するか対処しなければなりません(行為者がすでに退職している場合を除きます)。事情の重さは、心身への被害の程度、回数や手口、当事者の関係、その後の態度、会社への影響などから判断します(第19条)。当事者は、通知を受けた翌日から30日以内に、1回だけ再審査を請求できます(第22条)。申立てを処理する部署は、再審査の会議を開いた日から30日以内に理由を付けて決定します。改めて調査が必要な場合は、さらに30日延長できます。雇用主は、再審査の決定日から10営業日以内に、再審査を請求した人とその相手方に書面で通知します(第23条第1項)。

従業員30人未満の雇用主は、申立てを受けた翌日から3か月以内、30~99人の雇用主は4か月以内に決定しなければなりません。どちらも、必要なら当事者に通知したうえで1か月延長できます(第21条)。処理の結果は、決定から10営業日以内にシステムに登録します(第19条第3項)。当事者が主管機関や労働検査機関に申し立て、準則違反と調査手続きの重大な欠陥が認められた場合、雇用主は調査のやり直しを求められ、これを拒めません(準則第24条、職業安全衛生法第22条の2第5項)。雇用主は懲戒の実施状況を見届け、防止のための規程を見直します(第25条)。

記録の保存とその他の注意点

防止措置、受理、調整、調査、再審査請求の経過と結果は記録に残し、3年間保存します(第26条)。職場のセクハラが関わる場合は、それぞれの準則に沿って手続きを進め、同じことを何度も聞かないよう配慮します(第27条)。準則の施行前に起きた出来事でも、施行後に受理したものは新しい規定に従って最後まで処理します(第28条)。

違反した場合の過料

違反の内容過料(台湾ドル)根拠
直ちに有効な措置を講じない、定められたとおりに調査・処理や登録をしない、など(一部は、期限を定めた是正の通知を受けても改善しなかった場合に限る)3万~75万。加重すると最高112.5万職業安全衛生法第45条
防止義務や、直ちに有効な措置を講じる義務に違反し、従業員が職業病や業務に関連する病気になった場合5万~300万。加重すると最高450万同法第43条第1項第3号
事業の最高責任者自身が職場いじめをしたと認定された場合1万~100万同法第46条第1項

この記事は一般的な説明で、個別の事件についての法的意見ではありません。

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根拠法令(台湾・全國法規資料庫)職場霸凌防治措施準則 ↗職業安全衛生法 ↗