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起訴状が届いたら:裁判の流れ、認罪協商、罰金への換算

起訴状が届くと、事件は検察官の捜査から裁判所の審理へ進みます。通常の公判や簡易判決、認罪協商など、手続きによって、期日や準備の内容が変わります。

更新日 2026-10-26

本記事は台湾法に基づきます。相談は中国語で行いますが、通訳の手配についてご相談ください。

要点

起訴状が届いたということは、検察官が捜査を終え、裁判所に公訴を提起したということです。有罪が決まったわけではありません。事件は、通常の裁判、簡式審判、簡易判決、協商手続きなどで進み、それぞれ適用条件があります。「緩刑」(執行猶予)は裁判所が言い渡します。「易科罰金」(短期の自由刑を金銭の納付に換える制度)は、法律上の条件と判決の換算基準に従って刑の執行を担当する検察官に申し立てます。条件を満たしても認められない場合があります。

起訴状が届いたら、どうなりますか? 必ず法廷は開かれますか?

起訴状は、検察官が捜査を終え、犯罪の疑いがあると判断して、裁判所に公訴を提起したことを示す書面です。検察官は、被告人の情報、犯罪事実、証拠、適用する条文を記載し、事件記録や証拠物と一緒に管轄の裁判所へ提出します(台湾刑事訴訟法第264条)。犯罪事実の一部だけを起訴した場合でも、起訴の効力はその全体に及びます(第267条)。関連して、最高法院(台湾の最高裁)の刑事大法廷は112年度台上大字第991号裁定で、検察官が第一審判決の量刑部分だけを不服として上訴した後、起訴状に書かれていない別の犯罪事実も併せて審理するよう第二審に求めたケースを扱いました。その事実が第一審で認定された犯罪事実と実質上一罪または裁判上一罪(日本でいう科刑上一罪)の関係にあると第二審が認めるときは、第一審の量刑や認定事実とあわせて、その事実も審理しなければならないとしています。この裁定は第二審で審理する範囲についてのもので、一罪の関係にあたるかどうかは個別の事実によって判断されます。

通常の裁判では、裁判所が期日に被告人または代理人を呼び出し、検察官や弁護人にも期日を知らせます。被害者やその家族にも、原則として意見を述べる機会が与えられます。ただし、正式に呼び出されたのに正当な理由なく来ない場合、出席したくないと申し出た場合、裁判所が必要ない・適当でないと判断した場合は別です(第271条)。準備手続で被告人が起訴された事実について有罪を認めた場合は、裁判官が簡式審判の趣旨を説明し、当事者・代理人・弁護人・補佐人の意見を聴いたうえで、簡式審判を行う決定ができます。ただし、死刑・無期徒刑・法定刑の下限が3年以上の有期徒刑の罪と、高等法院が第一審を管轄する事件は対象外です(第273条の1)。法廷が何回開かれ、どれくらいの期間がかかるかは、事件によって違います。

簡易判決とは何ですか?

捜査中の自白やすでにある証拠で犯罪が十分に認められる場合、裁判所は検察官の請求を受けて、通常の裁判を開かずに簡易判決で刑を言い渡すことができます。必要があれば、その前に被告人に質問します(第449条第1項)。日本の略式手続に似ていますが、罰金だけでなく一定の有期徒刑や拘役も言い渡せる点が違います。通常の手続きで起訴された後でも、被告人が罪を認め、裁判所が適当と考えれば、簡易判決に切り替わることがあります(第2項)。

簡易判決で言い渡せる刑には、法律上の枠があります。執行猶予付きの刑、罰金や社会労働に換えられる有期徒刑(台湾の有期の自由刑)と拘役、罰金に限られます(第449条第3項)。

捜査の段階で罪を認めた人は、受け入れられる刑の範囲や、執行猶予を希望することを、検察官に伝えることもできます。検察官が同意すれば、そのことを調書に記載し、すぐに本人の申し出に沿って、裁判所にその範囲の刑か執行猶予の言渡しを求めなければなりません(第451条の1第1項)。

認罪協商とは何ですか? 誰が申し出られますか?

認罪協商は、被告人が罪を認めることを前提に、検察官と刑の範囲などを取り決める台湾の制度です(いわゆる司法取引に近いものですが、日本の協議・合意制度とは別の仕組みです)。公訴の提起や簡易判決の請求があった後、第一審の弁論が終わる前か簡易判決が出る前であれば、検察官は被害者の意見を聞き、裁判所の同意を得たうえで、自分の判断で、または被告人側の求めに応じて、刑の範囲、謝罪、賠償金、公庫への支払いなどについて協議できます。謝罪や賠償金について被告人と協議するには、被害者の同意も必要です(第455条の2第2項)。双方が合意し、被告人が罪を認めれば、検察官が裁判所に協商手続きによる判決を求めます(第455条の2第1項)。ただし、死刑・無期徒刑にあたる罪、刑の下限が3年以上の有期徒刑である罪、高等法院(高等裁判所)が第一審を担当する事件は対象外です。

除所犯為死刑、無期徒刑、最輕本刑三年以上有期徒刑之罪或高等法院管轄第一審案件者外,……經當事人雙方合意且被告認罪者,由檢察官聲請法院改依協商程序而為判決。(刑事訴訟法第455條之2第1項)

〔非公式要約〕死刑・無期徒刑・法定最低刑3年以上の有期徒刑の罪、および高等法院が第一審を管轄する事件を除き、双方の合意と被告人の認罪があれば、検察官は裁判所に協商判決を請求できます(刑事訴訟法第455条の2第1項の趣旨)。

協議の期間は30日以内です(同条第3項)。協商判決で言い渡せる刑は、執行猶予、2年以下の有期徒刑、拘役、罰金に限られます(第455条の4第2項)。被告人が6か月を超える刑を受け入れると申し出ていて、執行猶予が付かず、弁護人もいない場合は、裁判所が公設弁護人か弁護士を指定して協議を手伝わせます(第455条の5第1項)。協商判決には、原則として上訴できません(第455条の10第1項)。

「易科罰金」(罰金への換算)が認められるのは、どんなときですか?

法定刑の上限が5年以下の有期徒刑である罪で、6か月以下の有期徒刑か拘役を言い渡された場合は、1日あたり新台湾ドル1,000・2,000・3,000元のいずれかで換算した罰金を納めて、刑の執行に代えることができます。ただし、罰金に換えたのでは本人の更生につながらない場合や、法秩序を保てない場合は認められません(台湾刑法第41条第1項)。

罰金への換算ができるのに申請しなかった場合は、社会労働(社会奉仕活動)6時間を1日として換算し、社会労働で刑に代えることができます(同条第2項)。6か月以下の有期徒刑か拘役を言い渡されたものの、罰金への換算の条件にあたらない場合も、同じ基準で社会労働に換えられます(同条第3項)。ただし、心身の健康上、実施が明らかに難しい場合や、社会労働では更生につながらない、または法秩序を保てない場合は認められません(同条第4項)。

執行猶予(緩刑)が付くのは、どんなときですか?

2年以下の有期徒刑、拘役または罰金を言い渡される人で、これまで故意の犯罪で有期徒刑以上の刑を言い渡されたことがない場合、または言い渡されたことはあっても、刑を終えるか赦免を受けてから5年以内に故意の犯罪で有期徒刑以上の刑を言い渡されていない場合に、裁判所がすぐに刑を執行しないほうが適当と判断すれば、2年以上5年以下の執行猶予を付けることができます(刑法第74条第1項)。猶予期間は判決が確定した日から始まります。付けるかどうかは裁判所の判断です。

執行猶予には、被害者への謝罪、反省文の提出、被害者への財産的・精神的な損害の賠償、公庫への支払い、奉仕活動、依存症治療などの条件(負担)を付けることができます(第74条第2項)。付けられた負担は判決書に記載されます。また、執行猶予の効力は、付加刑、保安処分、没収には及びません(同条第3・5項)。

執行猶予が取り消されることはありますか?

猶予期間中、または猶予を受ける前に故意に犯した別の罪で、猶予期間中に6か月を超える有期徒刑の判決が確定したときは、執行猶予は必ず取り消されます。取消しの請求は、その判決が確定してから6か月以内にしなければなりません(刑法第75条)。

次の場合は、もとの執行猶予では目的を果たせず、刑を執行する必要があると裁判所が判断したときに限って、執行猶予が取り消されることがあります。猶予期間中または猶予の前に故意に犯した別の罪で、猶予期間中に6か月以下の有期徒刑・拘役・罰金の判決が確定したとき、猶予期間中に過失で犯した罪で有期徒刑の判決が確定したとき、付けられた負担に重大な違反があったときです(第75条の1第1項)。

起訴状と裁判所の通知を確認する

起訴状や簡易判決の請求書が届いたとき、協商に応じるかどうか、法廷での主張や証拠をどう準備するかを考えるときは、期日の前にご相談ください。このページは一般的な説明で、個別の事件についての法的意見ではなく、結果を保証するものでもありません。